遠方で鍼灸治療を受けに来れない方へは、
電話・スカイプでのカウンセリングを行っています。
今回も鹿児島県から電話。
多い質問が、自然治療、イメトレ、砂糖、油物を止めてきたが痛みは続き、
リウマチも悪化しているように感じるとのこと。
事前に教えていただいた、CRP、MMP-3も数値が高い。
今回の方もそうなのですが、多い質問があります。
・変形した関節は再生するのか?
・薬は免疫を下げるもの自然治療や鍼治療は免疫を上げる、
同時にしたら意味ないのでは?
・鍼治療、自然治療で痛みは止まりませんか?
これに対しての答えは過去のブログに書いていますが、
多い質問なので何回でも書きます。(笑)
まず、変形した関節は再生するのか?
関節は再生します。
しかし完全には戻りません。
手首は動きません。
しかし、関節は再生します。
「関節は再生するんだ~!!」
「破壊した関節が動くようになる~!」
自然治療系のホームページやブログで書いてあるの見たことないですか?
ここで考えないといけないことは、
「関節の再生」 「破壊した関節が動く」
が、どのレベルの話なのかということです。
どこまで動き、どこの関節が動くようになったかがまったく書かれていません。
だから誤解が多いのです。
手首や足首は小さな骨がたくさんあります。
ここの関節が破壊されれば動くことはありません。
ただ、少しは動きますが、元には戻りません。
肘や肩関節については、私の経験では多少破壊されても動くようになります。
患者さんから、「本当に動くようになるのですか?」
と聞かれることも多いのですが、本当に動くようになり驚かれます。
ただ、完全に破壊してしまっては動くようにはなりません。
■ ここポイントです
関節は再生する、動くは嘘ではありません。
「動く」「再生」を文章を読む人それぞれ受け取り方が違います。
関節の状態によるということです。
手首の関節が変形して完全に動かない状態になっているに、
薬を拒否して関節の再生を信じ、痛みと腫れが出れば、
好転反応と思っている人もいるかと思いますが、
それは単にリウマチが悪化しているにすぎません。
また、好転反応が何ヶ月も続くことはないのです。
まずは、現実を受け入れて薬を使い痛みを止め、
関節の破壊を止める必要があるのです。
その状態はもう、自然治療だけで治せる状態ではないのです。
■ 毎日、リウマチの患者さんに会っているから言えること
あまりにも誤解が多いので、つい辛口な文章になりました。
20代で膝の関節が破壊
出産後のリウマチ、痛みで子供をだっこできない
手首の関節破壊、動かない
足首の関節破壊、靴が履けない、歩けない
自然治療だけ、薬を使わない選択をして、このような状態になった人は多いのです。
多くは20~30代です。
この先の人生が長いのに、
関節が変形して取り返しのつかない状態になっている方も多い。
私は毎日、リウマチの患者さんに接しています。
会って、会話して、関節の状態を診て、悩みを聞いています。
身体の状態も診ずに、情報だけ垂れ流すということはしていません。
「薬を使わずにリウマチを治す」「自然治療でリウマチが治った」
どの状態よくなったのか? 1年後、2年後も維持できているのか?
情報を出している方の中には、その後の細かい説明がありません。
これでは、自然治療、東洋医学、鍼灸が誤解されてしまいます。
「東洋医学、自然治療で悪化した、効果がないよ」
こうなっては困ります。
リウマチは薬だけでは限界があります。
そもそもリウマチの薬はリウマチを治すものではなく、
抑えている薬ですから。
同時に治す作業もする必要があります。