妊娠準備期から産後にかけた健康支援の鍼灸

先日、母校の開催されている卒後鍼灸専門臨床研修会に参加しました  。

今回の内容は「プレコンセプションケアにおける鍼灸治療」というもの。

プレコンセプションケアとは、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うという意味です。

妊娠前の健康というよりは、妊娠前、妊娠期、出産後の鍼灸治療を学ぶという幅が広い内容でした。

講師は神奈川県で鍼灸院をされておられる「せりえ鍼灸院」の小井土先生です。

妊娠中に鍼治療はしていいの?

今回の講習のメイン内容は妊娠中の鍼の刺激量です。

鍼灸にはやり方が色々あります。

解剖学的な鍼治療の場合、ねらうポイントが坐骨神経のような深い部分にあるのであれば、

体を動かすと鍼が落ちるほどしか入れないやり方もあります。

症状によっては、ある程度深く刺さなければ効果がでないと思いますが、

妊娠時の鍼は低刺激、浅く入れることになります。

妊娠時は腰痛や足のだるさが出ますが、刺激量をちゃんとすれば安全です。

今回は臨床研修会では座学以外に実技もあるため、

自分がやってきた鍼の確認にもなりました。

触診は大切

今回、大きな学びは触診でした。

鍼灸師は医師のようにレントゲンや血液検査ができないため、

東洋医学の診察法である脈診、腹診、舌診、触診で患者さんの状態を診ていきます。

その中で、今回は触診を時間をかけて学びました。

ちょっと、最近忘れていたなと実感。

特に経絡の走行を診るということは、あまりやってこなかったので、

あらため学びが大きいかったです。

基礎的なことの学びを深めることは大切ですね。

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この記事を書いた人

学生時代から京都、大阪の鍼灸整骨院にて4年間修行。
医療法人孝至会みのりクリニック内の東洋医学・リハビリ科にて10年間勤務。医師と協力して延べ3万人に鍼灸施術を行う。
主任を経て大阪府江坂駅前にて鍼灸治療院を開院。

【資格】
・国家資格 (はり師・きゅう師)
・「機能再生士」認定
・日本メンタルヘルス協会
認定基礎心理カウンセラー取得
・日本メンタルヘルス協会
公認心理カウンセラー資格取得

【所属団体】
・一般社団法人 全国鍼灸マッサージ協会 会員

【講演活動】

2015年 関西医療大学にて『「関節リウマチに対する鍼灸治療~メカニズムとエビデンス』講演 
(東京大学医学付属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任の粕谷先生と合同)
2015年 明治東洋医学院にて『薬を否定せずに行うリウマチ鍼灸』講演
2017年 平成医療学園にて現場力ステップセミナー主催 『関節リウマチ臨床鍼灸』講演
2017年 (一社)日本生殖鍼灸標準化機関(JISRAM)にて『リウマチについて』講義2021年大阪医療技術学園 痛みの鍼灸 授業・実技を担当

2014年~ 一般向け講座『痛み・リウマチ克服セミナー』主催

【掲載】
2015年 医道の日本誌 専門鍼灸記事 掲載
2015年 明治東洋医学院 入学パンフレット 活躍するOB 取材
2016年 医道の日本誌4月号『関節リウマチ鍼灸』論文掲載